今年のPISSEI 2017SS コレクションは、大きく分けて[インペーロ][アップテンポ][テンポ]の3シリーズ。それぞれのモデルの違いは既に販売開始のお知らせでご紹介していますが、実際に着用して走ったインプレッションで詳しい商品のご紹介をいたします。
ヨーロッパのトレンドはシンプルなモノトーンへ
少し前まで、ヨーロッパのサイクルジャージはスポンサーロゴが沢山入ったカラフルなレーシングデザインが主流でした。ところが、近年は全体的に抑えた色合いのシンプルなデザインにシフトしてきています。そして、サイクルジャージは抑えめでもヘルメット、グローブ、ソックス、シューズなどのアクセサリーにビビッドなカラーを組み合わせるのが最新トレンドになっています。
というわけで、ピセイのコレクションの中でもぐっと控えめなカラーの「インペーロ」は、実はヨーロッパの最新トレンドを取り入れた、違いの分かる大人のサイクリストの方にこそ着ていただきたいコレクションなのです。
その「インペーロ」の良さを再確認するため、ぽかぽか陽気ながら強烈な向かい風の日に120kmほど走ってきました。
●インプレ参考データ:
トリップタイム 7:53’22、総距離 125.66km、平均速度 24.5km/h、登坂高度 1,528m
最高気温 20.8、降水量 0.0mm、最大風速 11.6m
着用サイクルジャージ:PISSEI サイクルジャージ インペーロ、PISSEI ビブショーツ インペーロ、アンダーウェア ノースリーブ ルソン
ピセイのハイエンドモデル「インペーロ」は、シンプルな見た目ながら最新の高機能素材を贅沢に使い丁寧に仕立てられた最高のサイクルジャージ。ジャージの袖とショーツの裾は、ヨーロッパの最新トレンドを踏襲、かなり長めの設定です。
半袖ジャージは、縦横方向に伸縮し身体を優しく包み込む様な着心地が特徴。カッティングは、短めの前身頃と、予め腕を前に出した状態の両袖など、前傾した乗車姿勢に最適化されています。全体的に、身体にフィットしたシルエットで、強風の中1日中走っても走行風によるバタつきが無くストレスを軽減してくれましたが、決してきつ過ぎる事はありませんでした。また、前身頃の裾部分に、左袖のカラーと同色のドットが施された少し厚めのストレッチ生地が縫製されていますが、ここがお腹部分を軽く抑えてくれるので、ピシッとした着用感で気持ち良く走れました。
スタート時は少し肌寒いくらいでしたが、インペーロは、パンツと同様目が詰まった生地なのでファスナーを襟元まで閉めただけでベストやジャケットは不要でした。また、お昼ごろにはかなり気温が高くなりましたが、ファスナーを胸元まで開けると脇下のメッシュ部分へと空気が流れてくれるので、汗を効率よく発散してくれるアンダーウェアとの相乗効果で暑さを感じることはありませんでした。さらに暑い時期には、袖や胸元を少し水で濡らせば走行風による気化熱でさらに涼しくなるので、真夏の暑い日でも着用できると感じました。
また、ビブショーツは前側がかなり幅広のビブ(肩ひも)なので、長時間ライドでの肩こりが心配でしたが、長さが絶妙なのと背中側ビブのストレッチメッシュの伸びがとても良く、まったく問題ありませんでした。体型差も含め個人差はあると思いますが、幅広ビブがしっかりした着用感とともに肩への負担を軽減してくれました。また、幅広のグリッパーテープが、太腿への負担を軽減しながらパンツ部分をしっかり保持することでパッドのズレもありませんでした。さらに、通気性に優れたグリッパーテープにより、汗疹や締め付けによる跡も残ませんでした。
パッドは、ピセイのパッドのなかでも最上級仕様。通気性のために全面に孔が開けられた、厚さと密度の異なる複数のウレタンパッドを一体成形したものです。表面がビロードの様な肌触りの良い生地で、包み込まれるような着用感が気持ち良いパッドです。クッションが効いたパッドは路面からのショックを柔らかく吸収してくれ、暖かな陽気の中でも蒸れずにとても快適でした。
朝から夕方まで、ほぼ1日強い風の中を走ってみましたが、上下とも身体にぴったり密着したサイクルジャージで、風でバタついたり煽られる事は一切ありませんでした。また、バックポケットにウィンドブレーカーと少し大きめのポーチ、スマートフォンを入れていましたが、伸縮性が良いポケットにより風によるバタつきやダンシングの際に中身が暴れる様な事もありませんでした。
結論:インペーロはレースはもちろん、ロングライドなど「しっかり走る」ライディングで風の影響を最小限に抑え、ストレスと疲労を軽減してくれるサイクルジャージです。サイクリングの中でも、比較的早いスピードで走られる方、長い距離を走られる方には特におすすめのサイクルジャージだと思います。
インペーロのラインナップはこちら(CaLORS Webショップ)
※ほぼ同じ仕様の、素材違いの2016モデルも含まれます。
アンダーウェア ノースリーブ ルソン
ルソンは、これまでのベースレイヤーに改良を加え、前後両面とも上下メッシュ素材を使い分けるなど、最新の機能を備えたベースレイヤーです。縫い目のないニット構造によりストレッチ性に富み動きやすく身体に無理無く馴染みます。部位により編み方を変化させる事で、素肌の様な抜群のフィット感を実現、部分的な圧迫感もありません。
メイン素材に、軽量で水分を一切吸わないポリプロピレンを採用。繊維構造により肌面の汗を吸い上げ発散するため、肌に汗が残らず寒冷時の汗冷えと酷暑での体温上昇を抑えます。つまり、冬暖かく、夏涼しい一年中活用できるアンダーウェアです。
ベースレイヤーは、サイクルジャージに不可欠なアイテム。ベースレイヤーを身に着けて走るか否かで、走りのパフォーマンスには大きな違いが生じます。
アンダーウェアルソンはこちら(CaLORS Webショップ)
PISSEI コレクションはこちら(CaLORS Webショップ)
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